骨盤まわりを鍛えてスッキリお尻・美しい姿勢に
女性も男性も、若く見える、老けて見える、元気そうエネルギッシュ、そんな印象は、後ろの顔であるお尻で変わると言っても過言ではありません。最近はスマホを見ながら前屈みで歩く人をよく見かけます。お尻に緊張感がなくダラダラ歩くことで、筋肉は若くても衰えていきます。プルンと丸みのあるお尻から、ゆるんで横に広がったお尻へ、さらにしぼんだお尻へと気づかないうちにお尻は変化しています。鏡の前で後ろ姿をチェックしていますか?
骨盤周りの筋肉を鍛えて、骨盤の歪みを解消することでハリのある美しいお尻、美しい姿勢へと変わります。
骨盤の構造
□寛骨(腸骨、坐骨、恥骨)
□仙骨
□尾骨
で構成されている盤状の骨が骨盤です。骨盤の形状は男女で異なります。
□男性は円形ないしハート型をして、幅が狭く縦長
□女性は楕円形ないし円形をして、幅が広い
骨盤を支えている筋肉は主に3つ
3つの筋肉を鍛えることで、骨盤が正しい位置になり、お腹周り、お尻がスッキリとした美しい姿勢、美しいボデイラインになります。
上から支えている腹横筋の役割
側腹筋群に分類される筋肉で、背部から腹部正中に向けて水平な繊維でおおっている最も深層にある筋肉。コルセットのような役割で内臓を支えています。腹横筋を鍛えると日常生活で起こる腰痛を予防したり、深い呼吸が出来るようになります。
腹横筋を鍛えるエクササイズ
腹式呼吸をしながらお腹を凹ませることで、腹横筋を鍛えていきます。
ドローイング
①お腹に空気を溜め込むイメージで息を大きく吸う
②限界まで吸った後、息を止めてキープ(酸素を体内に巡らせる)
③お腹から一滴残らず息を吐き出して30秒キープ
(お腹を凹ませた状態で自然呼吸)
①〜③を5セット行います。
注意ポイント
姿勢は常にまっすぐ、肩を上げないようにする。
骨盤の底で支えている骨盤底筋群の役割
骨盤底筋群
□肛門挙筋(腸骨尾骨筋、恥骨尾骨筋、恥骨直腸筋)
□会陰横筋
□球海綿体筋
□外肛門括約筋
□外尿道括約筋
□坐骨海綿体筋
『骨盤底筋群』とは、骨盤の底に位置する筋肉群です。骨盤の下部は大きな穴になっていて、立った時に内臓を支えています。支えているのは骨ではなく、複数の膜のような筋肉群です。ハンモックにように骨盤内にある膀胱、子宮、直腸、などの臓器を支えて正しい位置に保つ働きをしています。また、排便、排尿をコントロールするなど重要な役割をしています。この骨盤底筋群が弱くなると腰痛や膝痛にもつながる、とても大切な筋肉の集まりです。
骨盤底筋群を鍛えるエクササイズ
ペルビックカール
①仰向けになり、脚をこぶし1つ分あけた状態で膝を立てます
腕は両脇に置きます
②骨盤はニュートラルポジションからスタート
③お尻をぎゅっとしめて尾骨から背骨一つ一つをゆっくり上げ、膝と肩が一直線になるところまで持ち上げます
④戻る時も同様に背骨を一つ一つ下げていきます。
注意ポイント
膝が開かないように、こぶし一つ分開けたままをキープする
下から支えている内転筋群の役割
内転筋群(太腿の内側)
□大内転筋
□長内転筋
□短内転筋
□薄筋
□恥骨筋
これらの筋肉は日常生活では使われることが少ないため、筋力が強くなりにくく、脂肪がつきやすい部位でもあります。ほとんどの内転筋が脚の付け根に付着しており、股関節、骨盤を安定させる大切な働きをしています。
内転筋群を鍛えるエクササイズ
サイドレッグプル
①横向きに寝て脚をまっすぐに伸ばします
②下の手で頭を支え上の手は胸の前におき身体を支えます
③上側の脚を腰の高さまで上げます
③下側の脚を上の脚にくっつけます
これを10回繰り返す
注意ポイント
常に骨盤は床と垂直を保つ
むすび
骨盤周りの深層筋は、トレーニング効果が出にくい筋肉です。「ローマは一日にして成らず」続けることで効果は出てきます。
姿勢改善効果が期待できるピラティス
深層の筋肉を鍛えるピラティス
ピラティスは、深層の筋肉を鍛え、骨格と筋肉の歪みを整えることを目的としたエクササイズです。継続することで、硬くなっている筋肉がほぐれ、身体がしなやかになり、バランスがとれた美しい姿勢が維持できるようになります。マットの上で、地味な動きのエクササイズですが、確実に深層の筋肉を鍛えることができます。