人はなぜ食事をしなければならないの？

人は栄養を摂らなければ生きていくことはできません。栄養を摂らなければ元気な身体はつくれません。人は食事を通して体外から栄養素を摂る仕組みになっています。

『バランスの良い食事』とは、

偏った食事ではなく、五大栄養素を全て含んだ食事という事になります。

栄養素とは

生体の機能を維持するために、体外から摂取する物質のこと。

人間が活動する上で必要なエネルギーや、身体を構成している筋肉、臓器、骨などの組織、それらの食物に含まれる栄養素によって作られています。

三大栄養素

食品に含まれる栄養素の中で「炭水化物」「脂質」「タンパク質」は、人間の身体を維持するために、また活動するためのエネルギー源として必要不可欠な栄養素とされ、これを『三大栄養素』と言います。

①炭水化物（糖質）

米・パン・麺・芋・砂糖など

１日に必要なエネルギーの50〜60％は、糖質でとることが望ましいとされ、なるべく穀物や芋類からのでんぷん質から摂取したほうがよいといわれています。

炭水化物の働き

□脳のエネルギー

炭水化物が不足すると脳に栄養が行かなくなり、集中力が低下してしまいます。1日中休みなく働いている脳や、成長期のからだに炭水化物は必要不可欠です。

□肝臓や筋肉でグリコーゲンとして貯蔵される。

□糖質は、筋肉や身体を動かす時に使われるエネルギー源となる栄養素

グリコーゲンとは

グリコーゲンとは、多数のブドウ糖が複雑につながった多糖類です。エネルギーを貯蔵し人間の活動に欠かせないものです。普段は、肝臓や骨格筋等に蓄えられており、急激な運動を行う際のエネルギー源として、あるいは空腹時の血糖維持に利用されます。

ダイエットで炭水化物抜きは危険！

ダイエットといえば、手っ取り早く炭水化物抜き！と思われがちですが、それはおすすめできません。確かに炭水化物を抜いたダイエットは短期間で効果が得られやすいかもしれませんが、炭水化物は、脳のエネルギー源として重要な役割を担う栄養素ですので、全く摂取しないということは避けましょう。また、運動時の疲労を防ぐためにも糖質は上手に摂り入れるべき栄養素です。

②脂質

肉・魚・植物性油脂・バター・ナッツ類など

脂質の働き

□脂質を分解するとエネルギーが生じるため、身体のエネルギー源となる。

□体内の機能を調整するホルモン生成、細胞膜の構成成分に使われる。

□体脂肪として蓄えられ内臓を保護する。

注意

脂質のとりすぎは、動脈硬化などのリスクが高くなります。

③たんぱく質

肉・魚・牛乳・乳製品・大豆・卵など

たんぱく質の働き

□皮膚・筋肉・骨など身体をつくる大切な栄養素。

□ホルモン作用や筋肉の収縮など、体内でのさまざまな機能に関わっています。

□タンパク質が不足すると、免疫力低下、貧血の原因にもなります。

五大栄養素とは

三大栄養素に「ビタミン」・「無機質（ミネラル）」を加えて五大栄養素といいます。

④ビタミン

緑黄色野菜・魚類・果物など

ビタミンの働き

□三大栄養素の代謝を助けて、身体の働きを正常に保つ。

ビタミンは、食べ物に含まれている物質で、体内ではほとんど合成できないため、食事からビタミンを得なければいけません。わずかな量でも効率よく作用します。生命の維持や成長、代謝などの機能に必要不可欠です。

⑤無機質（ミネラル）

乳製品・牛乳・レバー・小魚・海藻・野菜など

ミネラルの働き

□三大栄養素が体に必要なエネルギーをつくりだす時に、その働きを助ける。

□身体の機能を調整する栄養素で、骨や歯、体液などの成分として重要で、生命維持に必要不可欠です。

三大栄養素とビタミン・ミネラルの関係

三大栄養素である炭水化物・脂質・タンパク質は、生体が活動するためのエネルギー源としても重要で、1日に多くの量を摂取する必要があります。しかし、ビタミン・ミネラルはの摂取量は微量です。

人間が活動するためのエネルギー源として重要な三大栄養素を歯車に例えると、

ビタミン・ミネラルは、それらをよく動かす潤滑油のような役割をしています。潤滑油だけ多くとっても、肝心の歯車である三大栄養素の摂取が少ないと身体はうまく動きません。

 

加えて撮りたいファイトケミカル

ファイトケミカル（phytochemical）とは、植物が紫外線や昆虫など、植物にとって有害なものから体を守るために作りす色素や香り、辛味、ネバネバなどの成分のことです。

ファイトケミカルは必須栄養素ではありませんが、抗酸化作用や免疫力向上など、健康を維持するために、摂取したい成分といわれて注目されています。赤ワインの「ポリフェノール」は抗酸化食品として有名ですね。

むすび

食卓は彩りよく、いろいろな食材を満遍なく食べていれば、自然と『バランスの良い食事』ができています。1回の食事で色を揃えるのが難しければ、1日の食事の中で考えたり、3日の中で考えたりと、難しく考えないで楽しんで工夫してみてください。そして、よく噛んで、量は「腹八分目」を心がけ、バランスの良い食事をすることで、健康な身体を維持することができます。

 

YAYOI　アールパーム