臓器を守る腹筋を鍛えることで、正しい姿勢になり、臓器が活力を増し長生きの元となります。見た目もスッキリとした体型を保ち若々しくなります。
腹部の特徴
腹部は肋骨や骨盤のような骨格がありません。そのため腹腔内の臓器は無防備なため、いくつかの筋肉が層をなし腹壁を形成し守っています。しかし骨格がない腹部だからこそ、女性が妊娠したときも子宮の増大を妨げられることはないので、胎児は育つことができます。
腹部の役割
□胃、腸、肝臓、膵臓、腎臓、子宮、卵巣などの臓器を支える。
□外部からの衝撃から守る。
□肋骨と骨盤を結び体幹の姿勢を維持している。
腹部を守っている主な筋肉
①腹直筋
腹部の中央から縦方向にはしる筋肉。
役割と動作
○身体を前後に倒す。
○排便の時にいきむ。
○大声を出す。
②外腹斜筋
腹部を斜めにはしる筋肉。
役割と動作
○姿勢を保つ
○リンパの流れを促す。
○腹圧を高め、腹式呼吸で息を吐く。
○脊柱の側屈、回旋
○排便の時にいきむ。
③内腹斜筋
外腹斜筋の深層にあり、交差するようにはしる筋肉。
役割と動作
○くびれをつくる。
○腹圧を高め、腹式呼吸で息を吐く。
○脊柱の側屈、回旋。
○立位で姿勢を維持する。
○排便の時にいきむ。
④腹横筋
内腹斜筋の深層にある筋肉。
役割と動作
○腹圧を高め、背骨を支える
○横隔膜を押し上げて息を吐く。
○排便の時にいきむ。
腹部の筋肉の衰えは生命力の低下
お腹周りの筋肉が弱まると、内臓を支える力が弱くなり、胃や腸などの位置が下がってしまうといわれています。内臓が下垂すると、下腹部がぽっこりと出てしまうだけでなく、内臓の機能が低下して、代謝機能も落ちてしまいます。
腹筋を鍛える健康メリット
①生活習慣病の予防
筋肉量が多いほど基礎代謝量は増し、体の中の余分な糖質や脂肪がどんどん燃焼されます。その結果、血糖値の上昇が抑えられ、肥満防止やメタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防にもつながります。
②内臓が正しい位置に収まる
腹筋を鍛えることで正しい位置に内臓が戻り、代謝機能が上がり体調が良くなります。またポッコリしたお腹周りがすっきりして、ウエストのくびれを作ることにもつながります。
③腰痛の改善
お腹周りの筋肉が弱まると背中の筋肉も弱くなっていると考えられます。結果反り腰になりやすく、腰への負担が高まり腰痛を引き起こしやすくなります。腹筋を鍛えることは、体幹を整えることにつながり、正しい姿勢を、意識をしなくても保つことが出来るようになるため腰痛改善につながります。
どこでも簡単にできる腹筋エクササイズ
ドローイング
①お腹に空気を溜め込むイメージで息を大きく吸う
②限界まで吸った後、息を止めてキープ(酸素を体内に巡らせる)
③お腹から一滴残らず息を吐き出して30秒キープ
(お腹を凹ませた状態で自然呼吸)
①〜③を5セット行います。
注意ポイント
姿勢は常にまっすぐ、肩を上げないようにする。
まとめ
体調が悪くなるのも、病気を招くのも、老けてしまうのも、日々の心がけ、意識を変えることでずいぶんと変わります。ディスクワークの合間に、電車の中でも、テレビを見ているときでも、ふとした時間に腹筋は鍛えることができます。大袈裟に考えないで気楽に初めてみてはいかがでしょう。