人間の身体は「骨」が、筋肉といっしょになって支えています。その大切な役割「骨」の健康を維持・強化するために、カルシウムの摂取はもちろん、加えてウォーキングや筋力トレーニングなど骨に刺激が加わる運動が推奨されています。
骨は大人になっても日々生まれ変わっている
骨は「骨をこわす細胞」と「骨をつくる細胞」が、破壊と再生を繰り返して生まれ変わっています。このサイクルは、通常同じスピードで行われ、骨の密度は一定に保たれています。
破壊と再生を繰り返すスピードが遅くなると
さまざまな要因によって破壊と再生を繰り返すスピードが遅くなると、骨量が減ってしまい骨粗しょう症に陥ってしまいます。特に更年期以降の女性がなりやすいといわれます。
骨粗しょう症になると
骨粗しょう症は、骨がもろくなる症状です。もろくなることで背中や腰に痛みを感じたり、姿勢も前屈みになります。前屈みの姿勢が続くことで、呼吸が浅くなったり、内臓の働きも低下してしまいます。
若くても骨量は低下する
若くても出産や生活習慣によっては、骨量を低下させるリスクがあることがわかっています。一般的に30歳を過ぎると骨量は減少し始めるといわれていますが、骨量が急激に増加する思春期に運動をしていた人は、減少が遅くなるそうです。
日常の生活習慣から骨を丈夫にする
①バランスの良い食事
骨にとって、カルシウムは大切です。カルシウムは、体内に吸収されにくいため、摂取されても多くは排出されてしまいます。意識して食事からカルシウムを摂取するようにしましょう。
骨に必要なカルシウムや、マグネシウム、ビタミンD、ビタミンKなどを効率良く摂るには、野菜、海藻類、乳製品、大豆製品、きのこ、魚などの食材をバランス良く食べることが大切です。
②日光浴
健康な骨を維持していくためになくてはならない栄養素のビタミンDは、別名「サンシャインビタミン」とも呼ばれています。
皮膚の下にある皮下脂肪には、ビタミンDのもととなるコレステロールの一種が含まれていて、このコレステロールに紫外線が当たることで化学反応が起こり、ビタミンDがつくられます。ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。
外出する機会が減って日光を浴びる機会が少ない、といった生活面での変化も ビタミンD不足を生じさせやすいといえます。
③運動
骨は、負荷がかかるほど骨をつくる細胞が活発になり、強くなる性質があります。 ウォーキング、ジョギングなど手軽に出来る運動を日課にしたり、便利なエスカレーターは出来るだけさけて、階段の上り下りを取り入れるなど、日常生活のなかでできるだけ運動量を増やすことで、骨量増加になり、骨粗しょう症の予防にもつながります。
骨に刺激を与えるかんたん運動
①何かにつかまりな がらでもOK背筋を伸ばして立ち、かかとを持ち上げる。
②かかとを ストン!! と落とす。
1セット①〜②を10セット行います。
むすび
自分の脚で歩き、運動して筋力をつけていれば、骨を刺激して骨量の減少を防ぐ、遅く、することができます。天気の良い日には積極的に外に出て歩いてみましょう。もちろん骨の生成に必要な食生活も大切です。