入浴中身体を洗うだけじゃもったいない!運動不足解消お風呂でエクササイズ

全身を温めることができるお風呂の時間を、ただ身体や頭を洗って終わり。それってもったいないかもしれません。筋肉や関節が柔らかくなり、水の浮力や抵抗などを利用できる入浴は、忙しくて運動をする時間をなかなか取れない人でもできる、格好の運動空間です。より有意義な健康習慣となる「お風呂エクササイズ」を手軽に始めてみましょう。

入浴に大切な湯の温度

熱い湯(42°C以上)

熱い湯は、交感神経が優位になる

○心拍数・血圧が急激に上昇する

○内臓や筋肉の血管が縮むため、胃腸の働きはにぶくなる

○新陳代謝が活発になる

○緊張感が高まる

スッキリしたい気分の時におすすめ

●交感神経を刺激するため、心身ともに活発になります。眠気を覚ましたい時や、これからもうひと仕事がんばりたいという時には、熱めのお風呂に入ることで、シャキッと、スッキリした気分になるでしょう。

ぬるい湯(38〜40°C)

ぬるい湯は、副交感神経が優位になる

○心拍数・血圧がゆったりと上がる

○胃液の分泌が盛んになる

○新陳代謝がゆるやかになる

○心身がリラックスしてくる

くつろぎたい気分の時におすすめ

●ぬるめのお湯にゆっくりつかることで、身体の芯まで温まります。1日の疲れを取りたい時や、長めに入ってくつろぎたい時はおすすめです。

浮遊感覚が気持ちよくて楽しい

浮力で体重が軽くなると、体が動かしやすくなります。空気中と違って水中は、水の粘性や摩擦によって適度な抵抗があるので、筋肉も刺激されます。この水中の特性を利用した「お風呂エクササイズ」は、楽しく、無理なく続けることができる運動です。水の中で手足を速く動かすと、ダンベル運動と同じぐらいのトレーニングになるそうです。

健康にプラスの「お風呂エクササイズ」

①背筋と腹筋の強化

○浴槽のふちに両手をかけて、上体を反らせたり、左右にひねったりする

○息を吸ってお腹をふくらませたり、吐いて凹ませたりする

○浴槽のふちに両手をかけ身体を浮かせて、息を吐いて膝を曲げ、吸って上体と脚を伸ばす

②胸の強化・バストアップ

○両手のひらを胸の前で合わせ、胸の筋肉を意識しながら手のひらを強く押し合う

○両手の指を絡ませ組み、肘をくっつけ、肘を胸の高さまで上げて力をいれる

③腕の強化・引き締め

○親指以外の4本の指をくっつけた状態で、両手をつなぎ左右へ引き合う

右手が上、左手が上を交互に行う

④ウエストの引き締め

○浴槽のふちに両手をかけて、ウエストに意識を集中して上体をひねりキープ。左右交互に行う(背中をまるめないで胸から伸ばすイメージ)

⑤太ももの引き締め

○膝を曲げた状態で、膝は開く方向に手は膝を閉じる方向に力を加え合う。その反対、手で膝を開く方向に膝は閉じる方向に力を加え合う

⑥足首の引き締め足指運動

○浴槽のふちに両手をかけて、脚を伸ばして、両足首を水面から出し足首を伸ばしたり曲げたり、足指のグーチョキパー運動

⑥首・肩の運動

○首をゆっくりと前後、左右に倒す

○肘を曲げて、両脇を大きく開く。この状態で肩を前に回す、後ろへ回す

入浴後のケア

入浴の消費エネルギー

湯の温度によって違いはありますが、身体を洗う時間も含めて30分程度お風呂に入っているだけで、消費するエネルギー量は1,000mランニングに相当するといわれています。入浴後はできれば1時間位のんびりと体を休めましょう。湯の刺激で変化した血圧や脈拍などは、1時間でほぼ入浴前の状態に戻ります。

むすび

毎日の入浴と合わせて行える「お風呂エクササイズ」は、継続しやすい健康習慣といえます。無理のないように、少しずつから始めてみませんか。おすすめです。